映画“Toy Story”を見られた方だったら、あの緑色のうじゃうじゃといたおもちゃの兵隊達と言えばピン!とこられるのではないでしょうか?

 このおもちゃを使って子ども達が良く展開する遊びが、兵隊達の間での戦闘劇。弱小チームが最後に大挽回して勝利を納める、いきなり恐竜がでてきて、恐竜に両チームとも踏みつけられて撲滅、2チームが統合されて史上最強のチームになるなど、その展開は本当に子ども夫々によって異なります。

 これは実際に子どもが体験したこと、例えば両親の喧嘩、兄弟葛藤、苛めの体験などの象徴かもしれないし、または、その子の内的葛藤をあらわしていたり、正義や権力、支配力などへのあこがれを表しているのかもしれません。私が現在すんでいるカリフォルニア州、サンディエゴにはキャンプペンドルトンというとても大きな米軍基地があります。そのためお父さんがミリタリーにいるという子どもも多く、お父さんはこんなことをやっているんだ、強いんだ!ということをこのおもちゃの兵隊を使って教えてくれる子もいれば、現在戦地にいるお父さんのことを心配して、こんな危険にあっているのではないか、という不安をこの兵隊を使って表現する子もいます。

 

プレイセ ラピーでは、子どもがそのおもちゃを何として使っているかということが子どもによって明らかにされるまでは、セラピストはおもちゃをそのものの名前では呼 ばず「それは」とか「これは」などと曖昧な言葉で呼びます。これは子どもの創造性を尊重するためです。たった一つのペンでも子どもの創造力によって、遊び の中でロケットになったり、橋になったり、注射器になったりする可能性があるのです。セラピストが「ペンで何かしようとしているのだね」と言ってしまうこ とで、そのおもちゃが七変化する可能性が消されてしまいます。子どもが言ってくる前にセラピストがこのおもちゃは「何」と断定してしまうことをプレイセラ ピーでは「ラベリング」と言います。

 

 まだ私が プレイセラピスト駆け出しだったころ、ある日、担当していた子どもがプレイセラピー中、砂を小さなバケツ一杯に入れ、そしてその上におもちゃの兵隊を並べ 始めました。「お砂の上に兵隊さん達を乗っけているのだね〜」とおもわずラベリングをしてしまった私。その子は私の方をちょっと怒った顔でみて、「これは 兵隊じゃないの。ろうそくなの。私はお誕生日ケーキを作っているの!」と訂正されてしまいました。ラベリングをしないことの大切さ、そして子どもの想像力 の豊かさを改めて学ばされた瞬間でした。

 さて、おもちゃの兵隊さん達はあなたとお子さんのプレイセラピーの中では一体何になるでしょう...。


おもちゃの兵隊を用意する時に注意すること

  • 2色の兵隊を用意しておくと、2つのチームが戦闘しているシーンなどが繰り広げられるようになります
  • おもちゃの兵隊は時に100ピースが一つの箱に入って売られていることなどもあります。片付けること、又、「あるものは全部使う」ということになりがちな子どもの行動を考えると、一色10—15くらいのピースを(2色用意するので計多くても30ピース)プレイルームに置くようにし、残りは予備としてプレイルーム外で保管しておくと良いでしょう。
  • おもちゃの兵隊を小さな箱(フタのないもの、またはクリアーなプラスチックの箱など。中身がなにか箱を開けたりせずに分かるようにしておきます)にいれてプレイルームに置いておくと、片付けが簡単です。

(文責:ファリス小川)





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